台風の死者77人に、5万人超が避難 フィリピン南部

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NASA提供

NASA提供

(CNN) フィリピンの国家災害リスク削減管理委員会(NDRRMC)によると、同国南部ミンダナオ島に4日上陸した台風24号による死者は77人に上った。

国営フィリピン通信(PNA)は、同島とビサヤ諸島の一部で多数の家屋が破壊されたと伝えた。ミンダナオ島東部では高速道路が土砂崩れで寸断され、バスや乗用車で通行していた数百人が立ち往生したという。国防当局幹部によれば、住民計5万6000人余りが避難所に収容されている。現場では重機を使った復旧作業が始まった。

フィリピン赤十字の責任者、リチャード・ゴードン氏によると、同島の各地で樹木が倒れ、家屋が破損した。一部の建物からはトタン屋根が「空を舞うなた」のように飛ばされたという。

台風は最大風速約49メートルの勢力でミンダナオ島に上陸し、西北西へ進んだ。4日午後には中心が同島を抜けてネグロス島へ向かったが、広い範囲で豪雨が続き、土砂崩れや鉄砲水に警戒が必要な状態が続いた。

ゴードン氏によると、当局は事前に住民5万人以上を避難させ、被災地への支援物資や救援要員を確保するなど迅速な対応をみせた。多くの都市で学校や空港、港が閉鎖された。

昨年12月に同じ地域を直撃した台風では、深夜の鉄砲水で村落全体が流されるなど甚大な被害が相次ぎ、1200人を超える死者が出ていた。

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