アルゼンチンで大規模な「鍋たたき」デモ、政権に反発

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抗議デモの様子=9月、ブエノスアイレス

抗議デモの様子=9月、ブエノスアイレス

ブエノスアイレス(CNN) 南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで8日、フェルナンデス大統領の再選を可能にする憲法改正などに抗議する大規模なデモが発生した。

同国ではここ数カ月間、鍋をたたいて抗議する「カセロラソ」と呼ばれるデモが断続的に発生している。

参加者はブエノスアイレスの通りを鍋をたたいてデモ行進した。多くの参加者は、大統領が憲法改正を実現し、再選に向けて動き出すのではないかと懸念を表明。また、高インフレ率や治安悪化もデモの一因だと語る人もいた。通りには「再選に反対」「自由を」などと書かれた旗を振りながら歩く人々で埋め尽くされた。

この日のデモは同国内にとどまらず、ニューヨーク、ロンドン、マドリード、パリ、ローマ、シドニーなど、世界各地でデモが行われた。

一方、大統領の支持者は、デモに対する批判を強めている。交流サイト(SNS)上では今回のデモを、大統領の名誉を傷つけ、政府を転覆させようとする右派の試みだと非難したり、デモ参加者のメッセージが明確ではないと指摘したりする記述が見られた。

政府はデモに対する直接のコメントを避けているが、フェルナンデス大統領は8日、交流サイトの「フェイスブック」上で、この国は自由に意見を表明できる民主的な国だと主張した。

先週アルゼンチン議会は、選挙権を与える年齢を現行の18歳から16歳に引き下げる法案を可決した。この改正を巡っては、来年迎える中間選挙で与党側に有利な結果をもたらし、憲法改正を実現する足がかりにするのではとの懸念の声が上がっている。

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