(CNN) 洪水で大きな被害が出ているタイで5日、プミポン・アドゥンヤデート国王の84歳の誕生日を祝う式典が行われ、数カ月ぶりに明るいムードに包まれた。
プミポン国王は健康状態が悪化してバンコク市内の病院に入院しているが、この日は久しぶりに国民の前に姿を見せた。演説では洪水の被害について触れ、「協力して相互に助け合うのは皆に課せられた義務だ」と強調、対立を乗り越えて持続可能な水の管理態勢を確立するよう国民に呼びかけた。
祝賀行事は1週間にわたって行われ、インラック首相が国民を代表して演説。約2万6000人の恩赦の発表などが行われた。国王の半生や実績を紹介する記念書籍も出版された。
プミポン国王の在位期間は世界の君主の中で最長となる。米国で生まれてスイスに留学し、1946年に死去した兄のラーマ8世の後を継いで即位した。国民からの敬愛は厚く、政治が危機的状況に陥ると道徳的立場から仲裁に入る役割を果たしてきたが、最近では公の場に姿を見せることはほとんどなくなっていた。
タイには王室批判を禁じた法律があり、王室の今後についての論議は進んでいない。
5日に発表された国民の意識調査によれば、調査対象者の60%は国王の経済に対する寛容を最も評価すると答え、78%は国王の誕生日を祝して誠実であることを誓うと表明。国王の健康を願ってろうそくをともし、歌を歌うという人は61%、国王を最も悲しませるのは対立の姿勢だとする回答は73%に上った。