殺人による死亡率、現代史上最大の上昇率 米CDC統計

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米国内で2020年に殺人で死亡した人の割合は10万人あたり7.8人と、19年の同約6人より30%高く、過去100年で最大の上昇率を記録した/Andrew Lichtenstein/Corbis News/Getty Images

米国内で2020年に殺人で死亡した人の割合は10万人あたり7.8人と、19年の同約6人より30%高く、過去100年で最大の上昇率を記録した/Andrew Lichtenstein/Corbis News/Getty Images

(CNN) 米国内で昨年、殺人により死亡した人の率は一昨年より30%も高く、過去100年で最大の上昇率を記録したことが、米疾病対策センター(CDC)の死亡統計で明らかになった。

CDCの国立衛生統計センター(NCHS)が6日未明に暫定データを発表した。昨年1年間に殺人で死亡した人の率は10万人あたり7.8人で、一昨年の約6人から大幅に上がった。

過去100年の前年比上昇率でこれまで最大だったのは、米同時多発テロが起きた2001年の20%だった。

NCHSの死亡統計部門を率いるロバート・アンダーソン氏によると、統計開始以来の記録では1904~05年の上昇率が最大だが、当時はまだ集計対象の州が一部に限られ、年々追加されていた影響が大きいとみられる。

10万人あたり7.8人の数値自体は95年以来最大だが、10人を超えていた80年代初頭よりは小さい。アンダーソン氏は「当時のレベルには至らないものの、悪い方へ向かっているのは確かだ」と述べた。

NCHSのデータに昨年発生した殺人の総数は含まれていないが、米連邦捜査局(FBI)は先月発表した昨年の犯罪報告書で、殺人件数が2万1570件と、一昨年の1万6425件から30%近く増えたことを指摘していた。犯罪統計上の傾向が、衛生統計のデータでも確認された形だ。

NCHSのチームは今後、州別のデータや殺害手段などについてさらに分析を進める構え。暫定データによると、銃関連の死亡率は一昨年の10万人あたり11.9人から、昨年は同13.6人に上昇していた。

専門家らは背景として、パンデミック下の外出制限や失業者の増加などで社会全体の不安や緊張が高まったことを指摘している。

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