カマラ・ハリス氏が演説、主要政党の副大統領候補で初の黒人女性

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ハリス議員、副大統領候補の指名を受諾

(CNN) 米民主党全国大会は3日目の19日、カリフォルニア州選出のカマラ・ハリス上院議員が主要政党で初の黒人、南アジア系女性の副大統領候補として正式指名を受諾し、歴史に名を刻んだ。ハリス氏は、新型コロナウイルスの大流行や経済危機で苦しんでいる声なき忘れ去られた米国市民の擁護者になると誓った。

ハリス氏は自身をインド系移民とジャマイカ系移民の娘だと紹介。トランプ政権下の4年間で進んだ社会の分断を受けて、自分は共生の原則へと戻すために奮闘すると語った。母が教えてくれた「すべての人々の困難に気づき、思いやりを持てるように」「正義のための闘いはみなで共有する責任」という言葉にも触れ、刑事司法制度を内側から改革しようと検察官になったとも述べた。

昨日大統領候補に正式に指名されたバイデン前副大統領とは「愛される社会という我が国のビジョン」を共有し、「そこでは外見や出自、愛する人の違いに関わらず、すべての人が受け入れられる」と語った。

国民がすべての点で合意することはないだろうとしながらも、「すべての人類が無限の価値を有し、思いやりや尊厳、尊重に値する存在であるという基本的な信念のもとで国民は団結する」と述べた。

ハリス氏はこれまで、トランプ大統領の戦術は国を引き裂くものだと何度も主張してきた。トランプ氏が国境で家族の別離を強制し、移民を中傷し、政敵には激しい非難を浴びせ、警官に取り押さえられて黒人男性のジョージ・フロイドさんが死亡した事件への平和的抗議デモに対し当局者に「圧倒」するように命じたと指摘した。

民主党全国大会の3日目に副大統領候補の指名受諾演説を行うカマラ・ハリス氏/Win McNamee/Getty Images
民主党全国大会の3日目に副大統領候補の指名受諾演説を行うカマラ・ハリス氏/Win McNamee/Getty Images

今回の演説でも、フロイドさんの事件への記憶を呼び起こしながら、国民に対し、人種差別と移民に対する嫌悪と闘うために自身に協力してほしいと訴えた。

「人種差別に対するワクチンはない。我々は取り組まなければならない」「ジョージ・フロイドのために、(警官に射殺された)ブレオナ・テイラーのために、他の名前を呼ぶには多すぎる人々のために、我々の子どもたちのために、我々全員のために」

「我々は法の下での平等な正義の約束を実現するために取り組まなければならない。我々全員が自由になるまで誰も自由ではないのだから」

ハリス氏を副大統領候補として正式に指名するスピーチを行ったのは、ハリス氏の妹のマヤさん、めいのミーナさん、まま娘のエラ・エムホフさんの3世代にわたる女性だった。

ハリス氏はこの日の大会開幕時にもサプライズで出演し、同日のプログラムへの期待を高めるとともに、民主党支持者に投票することで逆境と戦ってほしいと呼び掛けた。

「我々は自問自答する必要がある。なぜ彼らは我々に投票させたくないのかと。なぜ我々の声を黙らせるためにこれほどの努力がなされるのかと。その答えは、我々が投票すれば物事が変わるからだ。我々が投票するとき、物事はよくなる。我々が投票するとき、我々はすべての人々が尊厳と尊重をもって扱われる必要性を訴える」

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