集団免疫獲得の試み、膨大な死者を出す恐れ ファウチ氏が警鐘

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新型コロナの集団免疫獲得を目指すリスクについて、ファウチ所長が警鐘を鳴らした/Pool/Getty Images North America/Getty Images

新型コロナの集団免疫獲得を目指すリスクについて、ファウチ所長が警鐘を鳴らした/Pool/Getty Images North America/Getty Images

(CNN) 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は15日までに、集団免疫を獲得するために新型コロナウイルスの感染拡大を許容する試みについて、高リスク者を中心に膨大な死者を出すだろうと警鐘を鳴らした。

ファウチ氏はインスタグラムで行われたライブ会合で、「もしあらゆる人が感染する事態となれば、無症状者が比較的多かったとしても、多くの死者が出るだろう」と述べた。

米ジョンズ・ホプキンス大の14日の報告によると、米国の新型コロナウイルスによる死者は少なくとも16万7298人に上る。

ファウチ氏は今回、米国では肥満や高血圧、糖尿病の患者が多いことに言及。「もしあらゆる国民が感染すれば、死者数は膨大で全く受け入れられない水準になる」と指摘した。

集団免疫が達成されるのは、人口の7~9割程度が感染からの回復またはワクチン接種を通じ免疫を獲得したときだ。その場合、ウイルスの保有者自体が少なくなるため、免疫のない人に感染が広がる可能性も減る。

新型コロナの生存者が免疫を有するかどうかは不明だが、一部ではいまだ、感染拡大を放置することで、より早く集団免疫に到達する助けになる可能性があるという声が根強い。だが、そうなれば病院は大惨事に見舞われるだろう。医師の対応能力は限界に達し、コロナ以外の感染症による死者も増えるとみられる。

米国は13日、18日連続で1000人以上の死者を記録。ジョンズ・ホプキンス大によれば、この日は5万1000人の新規感染者も報告された。カリフォルニア州では、米国の州で初めて累計感染者が60万人を超えた。

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