子猫を使った寄生虫実験「二度としない」 米農務省が発表

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農務省が今後は子猫を感染症の研究に使用しないとの方針を明らかにした/Stingray Schuller

農務省が今後は子猫を感染症の研究に使用しないとの方針を明らかにした/Stingray Schuller

ワシントン(CNN) 米農務省は2日、研究目的で子猫に寄生虫を感染させる実験について、今後は実施しない方針を明らかにした。子猫に寄生虫を感染させる研究については昨年、超党派の議員からこれを停止させるための法案も提出されていた。

農務省の研究部門はこれまで、トキソプラズマ原虫が引き起こす感染症「トキソプラズマ症」の研究のために子猫を使用してきた。子猫を使用してきた理由については、寄生虫がライフサイクルを完成させて卵を産む唯一の宿主だったためと説明している。ただ、この感染症に対する研究が十分に進展をみせたため、子猫の使用については停止し、復活させることもないと明らかにした。

農務省によれば、昨年9月以降、研究施設内に感染した子猫はいないという。十数匹の感染していない子猫については、農務省職員が引き取ることを計画している。

民主党のジェフ・マークリー議員や共和党のマイク・ビショップ議員(当時)は昨年、農務省が実験用に子猫を育てて寄生虫に感染させ、実験が終わると安楽死させている実態が明らかになったことを受けて、これをやめさせるための法案を提出。「年間で最大100匹もの子猫を育て、別の実験に使う寄生虫の卵を採取する目的で寄生虫に感染させた肉を与え、実験後に殺している」と指摘していた。

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