腕で耳を培養、事故で左耳失った米兵に移植手術

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腕で耳を培養

腕で耳を培養

(CNN) 米テキサス州の陸軍医療施設でこのほど、女性兵士の前腕部で新たな耳を培養し、頭部に移植する手術が行われた。兵士は2年前の車事故で瀕死(ひんし)の重傷を負い、一命は取り留めたものの、左耳を失っていた。

手術では、形成外科医が女性兵士シャミカ・バレージさんのあばらの軟骨を採取し、これを前腕部の皮膚下で培養した。そして、テキサス州エルパソにある陸軍医療センターの医師が、腕から頭部に耳を移植することに成功した。

同医療センターで形成再建外科の責任者を努めるオーウェン・ジョンソン中佐によると、この技術は「積層遊離前腕皮弁術」と呼ばれるもの。陸軍で施術が行われたのは初めてだという。

この技術により、バレージさんの耳にさらなる傷痕を残す可能性を減らすことができ、前腕部の皮膚下で耳を培養することで新たな血管の形成を促すことも可能だという。

ジョンソン氏は米陸軍のウェブサイトで、「耳には新しい動脈や静脈が備わるほか、新たな神経も通うため、彼女はそれを感じられるようになるだろう」とした。

バレージさんはさらに2回の手術を受ける必要がある。ただ、事故以来かつてなく将来に前向きな気持ちが芽生えているといい、「何かにつけて長い時間がかかったが、私はすっかり元に戻った」と話している。

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