壁・投獄・入国禁止――トランプ氏の「公約」、実現は?

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トランプ氏は選挙戦を通じて「国境の壁」の建設を繰り返し主張してきた

トランプ氏は選挙戦を通じて「国境の壁」の建設を繰り返し主張してきた

トランプ氏は今、上下両院で共和党を味方に付けている。ただし同法が廃止されれば約2000万人が医療保険から締め出される。

NAFTAとTPPからの離脱

トランプ氏があり得ない勝利を収めたのは主に、鉄鋼業や製造業が廃れた「ラストベルト(さびついた地帯)」を制したことによる。ウィスコンシンとペンシルベニアの両州で共和党が勝利したのは1980年代以来。ミシガン州でも共和党がリードしている。こうした州で同氏は、自由貿易について大衆受けする公約を打ち出して有権者を引き付け、「労働者にとって最悪の協定」と位置付ける協定をつぶすことで、こうした地域の黄金時代を復活させると訴えた。

問題となった北米自由貿易協定(NAFTA)と環太平洋経済連携協定(TPP)のおかげでトランプ氏はラストベルト票を獲得し、クリントン氏は政治的に弱い立場に追い込まれた。TPPに対しては民主党内の反対も根強く、かつてTPPを「黄金の基準」と評価していたクリントン氏も後に反対を表明。トランプ氏はこの翻意を自分の功績と位置付けた。夫のビル・クリントン元大統領が成立させたNAFTAについては、クリントン氏の姿勢を見極めるのが難しかった。

対するトランプ氏は一貫してNAFTAにもTPPにも反対してきた。NAFTAについてはメキシコおよびカナダとの間で交渉をやり直すと宣言し、完全に離脱する可能性も残している。TPPに関しては、自分が大統領になれば承認しないと断言した。

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