クリントン氏、納税申告書を公開 トランプ氏に圧力

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ヒラリー・クリントン氏

ヒラリー・クリントン氏

ニューヨーク(CNNMoney) 米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン前国務長官は12日、2015年の納税申告書を公開した。ヒラリー氏はこれまでの選挙戦で、共和党候補のドナルド・トランプ氏が自身の納税申告書の公開を拒否していることを激しく批判していた。

公開された申告書によると、ヒラリー氏と夫のビル・クリントン元大統領の15年の所得は合わせて1060万ドル(約10億7000万円)。このうち670万ドルは夫妻の講演料、310万ドル近くは書籍関連の収入から来ている。前年は2800万ドルの収入があった。

夫妻が連邦政府に支払った所得税は324万ドルで、調整後の総所得に基づく実効税率は30.6%となった。陣営が報告していた実効税率は34%だったが、これは夫妻が払った社会保険や医療保険の関連税30万ドルあまりが含まれていたため。通常これらの金額は連邦所得税の税負担では算入されない。

クリントン氏は当選した場合、調整後の総所得が100万ドル以上の層全員に最低30%の所得税率を課す通称「バフェット・ルール」を実現したいとしているが、夫妻は自らこのルールを満たした形だ。

今回の公表でクリントン氏は過去39年分の所得申告を公開したことになる。同党副大統領候補のティム・ケーン氏も過去10年分の申告を公表。昨年のケーン氏夫妻の調整後総所得は31万3441ドルで、6万3000ドルの連邦所得税を支払ったとしている。

一方、大統領選を争うトランプ氏は監査中だとしてまだ納税申告書を公開していない。米大統領選では透明性確保のため、40年にわたり両党の候補とも申告書を公開してきた伝統があるが、トランプ氏はこれに沿わない動きを見せている。

このため、トランプ氏の実際の資産額がどれほどあるのか疑問視する声や、ビジネス上ロシアと深いつながりがあるのではないかとの疑念も浮上。また、所得税をほとんど払っていないのではないかとする批判者の主張にもつながっている。ただ、実際の支払額は申告書が公開されない限り不明だ。

共和党副大統領候補のマイク・ペンス氏も申告を公表する兆候はない。

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