警察の人種差別を認定、白人警官は訴追せず 米司法省

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ホルダー司法長官。事件前からファーガソン警察の警官とアフリカ系米国人住民の対立は深かったと指摘

ホルダー司法長官。事件前からファーガソン警察の警官とアフリカ系米国人住民の対立は深かったと指摘

(CNN) 米ミズーリ州ファーガソンで黒人少年が白人警官に射殺された事件で、米司法省は4日、事件に関する調査報告書をまとめ、白人警官の刑事責任を問うことはできないとの判断を示した。一方で、ファーガソンの警察や司法制度には、アフリカ系米国人に対する組織的な人種差別があると認定した。

この事件では2014年8月、ファーガソン警察の警官だったダレン・ウィルソンさんが、アフリカ系米国人のマイケル・ブラウンさんを射殺。ファーガソンでは暴動が起き、警察の人種差別に対する抗議デモが全米に広がった。

しかし司法省の報告書では、「ウィルソンさんの行為は連邦公民権法違反には該当せず、訴追はできない」と結論付けた。

司法省は調査の結果、ブラウンさんがウィルソンさんのパトカーに近寄り、もみあいになった事実を認定。ブラウンさんに銃を奪われそうになったというウィルソンさんの主張については裏付けが取れなかったとしながらも、「身の危険を感じたというウィルソンさんの主観に対して検察側が反証できるような証拠は存在しない」とした。

検察によれば、ブラウンさんはいったんウィルソンさんから55メートルほど離れた後、振り向いてウィルソンさんの方に向かってきたとされる。ブラウンさんは両手を挙げていたのに撃たれたという証言もある一方で、これと食い違う証言もあり、マスコミに対して語った内容を後に撤回した目撃者もいた。

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