ホームレスに食事提供して訴追、男性は市を非難 米

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(CNN) 米フロリダ州南部フォートローダーデール当局は6日までに、ホームレスの人びとに食事を配っていた90歳の男性を条例違反で訴追した。

アーノルド・アボットさんは公園で2人の牧師とともにホームレスの人びとに食事を配っていた。CNNの系列局WPLGによれば、フォートローダーデールでは先ごろ、公共の場で食べ物を分け与えることを禁止する条例が成立。これが初の摘発例だという。

アボットさんは「警官は『その皿をすぐに下ろせ』と言った。まるで私が武器を持っているかのようだった」と語った。

アボットさんらは禁錮や500ドルの罰金刑を受ける可能性があるという。

同市のジャック・セーラー市長はWPLGに対し、「マスコミから注目されたからといって条例の適用を中止することはない」と言明。地元紙に対しては、「食事を提供してホームレスを路上生活のサイクルに留まらせるのは生産的ではない」と述べて条例の正当性を強調した。

アボットさんは1991年に非営利団体を立ち上げて以来、地元のホームレスに食事を配ってきた。「最も貧しく、屋根のない暮らしをしている人びとを追い払うことはできない」とアボットさんは語る。

同市では個人の所有物を公共の場に置くことを規制する条例も成立している。これらの条例についてアボットさんは「この町からホームレスを排除する狙いで仕組まれたものだ」との見方を示す。

アボットさんは99年にも、海岸でホームレスに食事を配ることを禁じた市を相手取って裁判を起こし勝訴。「刑務所は怖くない」と語り、今後も食事の提供を続ける意向を示している。

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