アメリカン・ドリームは「不可能」 米国民の過半数が否定的

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「アメリカン・ドリームは無理」と答えた割合が59%に達した=CNNMoney提供

「アメリカン・ドリームは無理」と答えた割合が59%に達した=CNNMoney提供

ニューヨーク(CNNMoney) だれもが努力とチャンスによって、より豊かな生活を手に入れることができる――。そんな「アメリカン・ドリーム」は絵空事だと、過半数の米国人が感じているようだ。

CNNMoneyと調査機関ORCインターナショナルがこのほど米国内で実施した調査によると、「アメリカン・ドリームは実現できない」と答えた人は全体の59%。18~34歳の若年層では63%に上った。このグループは、数年前の大不況の影響で就職に苦労した世代だ。

自分たちの生活水準が親の世代より上がっていると答えた人が54%いたのに対し、「米国の子どもたちは将来、親世代の水準に到達できない」との悲観的な見方が63%を占めた。

米非営利団体(NPO)、ピュー・チャリタブル・トラスツのエリン・カリア氏は、「多くの世帯が持ちこたえるのに精一杯で、所得が経済的安定につながらない。そんな現実が悲観的な数字に反映されている」と指摘する。

米国の経済状況を巡っては、子の世代が親世代の階層から抜け出せるかどうかに注目し、「ほかの先進諸国に比べて階層間の移動が難しい」と結論付けた研究結果が、今年になって2件報告された。

しかし米シンクタンク、ブルッキングス研究所のロン・ハスキンズ氏は、「こうした傾向が近年特に強まったというわけではない」と指摘。「アメリカン・ドリームは死んでいない」と主張している。

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