死刑に使う薬物変更、10分間あえいで死亡 論議も 米オハイオ州

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死刑に使う薬物変更 米オハイオ州

(CNN) 米オハイオ州で16日、死刑執行のため薬物を投与された男が、約10分間にわたってあえぎ、体を震わせながら死亡した。執行に立ち会った記者などが明らかにした。

死刑を執行されたのはデニス・マグワイア死刑囚。妊娠中だった当時22歳の女性に対する強姦と殺人の罪で1994年に死刑を言い渡された。

死刑執行にはマグワイア死刑囚の子どもたちも立ち会っており、涙を流して動揺した様子だったという。同死刑囚は現地時間の午前10時53分、死亡を宣告された。

米国ではオハイオ州など多くの州が死刑執行の際に薬物を投与しているが、欧州の医薬品メーカー各社が自社の製品を米国の死刑に使うことを禁じたため、代替薬の使用を迫られていた。

オハイオ州は、デンマークのルンドベック社が製造する麻酔薬のペントバルビタールを使っていたが、ペントバルビタールの在庫が昨年9月で底を突いたことから、マグワイア死刑囚の死刑では初めて、鎮静剤のミダゾラムと鎮痛剤のヒドロモルフォンを組み合わせて使った。

専門家によると、弁護人はこの組み合わせで死刑が執行されれば、マグワイア死刑囚は「息ができなくなり、苦しみと恐怖の中で死に至る」と予想していたという。

今回の事態を受けて、この薬物の使用が残忍な刑罰を禁じた米国憲法に違反するかどうかの論議に火が付く可能性もある。

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