米寒波の原因、キーワードは「極渦」と「北極振動」

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大寒波のキーワードは「極渦」と「北極振動」

(CNN) 米中西部から北東部、南東部の広い範囲に、記録的な大寒波が襲来している。CNNの気象専門家によれば、この現象を理解するうえで重要なキーワードは「極渦」と「北極振動」だ。

極渦は文字通り、北極と南極の上空で反時計回りに渦巻くジェット気流だ。通常はこの流れが、寒気を極に閉じ込める役割を果たしている。しかし流れが弱まると、ジェット気流が蛇行して中緯度の地域まで下りてくるため、この地域に寒気が進入する。こうした変動を北極(南極)振動と呼ぶ。振動は1年に何周期かのペースで繰り返されている。

北極の極渦が弱くなって寒気が進入する現象は、北米や欧州、アジアなど北半球のどの地域にも起こり得る。渦巻きが原因とは言え竜巻やハリケーンとは根本的に異なり、その影響は広範囲、長期間に及ぶ。

ただし米北東部で今回みられたように、下りてきた寒気が南の暖かい空気とぶつかって嵐が発生することもある。昨年3月には欧州が大寒波に見舞われ、英国の同月の気温は50年ぶりの低さを記録した。

こうした寒波に地球温暖化が影響しているとの説もある。温暖化で寒くなるのは一見不自然だが、温暖化の影響で北極の氷が解けるなどした結果、さまざまな異常気象が起きている可能性がある。ジェット気流の極端な蛇行はそのひとつとも考えられる。

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