シリアでのサリン使用の証拠入手、米国務長官が発表

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米国務長官、シリアでサリン使用あったと発表

(CNN) ケリー米国務長官は1日、CNNの番組で、シリアで神経ガスのサリンが使われた証拠が見つかったことを明らかにした。

8月21日に化学兵器による攻撃を受けたとされる首都ダマスカス郊外で採取した血液や毛髪のサンプルから、サリンが検出されたという。現地には国連調査団も派遣されたが、米国はこれとは別に独自の調査を実施していた。

ケリー氏は、シリアのアサド政権が自国民を攻撃したことを示す証拠がさらに強化されたとして、対シリア軍事行動の必要性を強調。「ここで行動を取らなければ、悪行が許されるというメッセージを送ることになる」と語り、イランや北朝鮮、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなどに対しても米国の発言が意味を持たなくなると警告した。

また、アラブ連盟はこの日、カイロで開催した外相会議でシリアでの化学兵器使用をめぐり、シリア政権を全面的に非難する声明を発表。国際社会による行動と責任者の処罰を求めた。ただし米政府の方針には直接言及しなかった。

国連は国際社会に対し、国連調査団による最終報告を待つべきだと呼び掛けている。調査団が採取したサンプルは2日に研究施設へ送られる見通しだが、結果の公表がいつになるかは明らかでない。また、調査は化学兵器使用の有無のみを焦点とし、シリア政権と反体制派のどちらが使用したかの断定には至らない見通しだ。シリア政権側は「反体制派が化学兵器を使用した」との主張を繰り返している。

米国の対シリア軍事行動をめぐっては国内外で賛否両論が出ている。シリアでは、オバマ大統領が武力行使の前に議会に承認を求めると発表したことに対し、反体制派が失望を表明。一方でアサド政権はこの発表を「米国の歴史的な後退」と位置付け、オバマ米政権への批判をさらに強めている。

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