幹細胞で作った気管移植の2歳女児、術後3カ月で死亡 米

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亡くなったハナ・ウォーレンちゃん(2)=Jim Carlson/OSF Saint Francis Me提供

亡くなったハナ・ウォーレンちゃん(2)=Jim Carlson/OSF Saint Francis Me提供

(CNN) 米イリノイ州の病院で自分の幹細胞から作られた人工気管の移植手術を受けた女児が6日、術後3カ月を目前に死亡した。遺族は幹細胞技術のさらなる発展を祈るとの談話を発表した。

韓国系カナダ人のハナ・ウォーレンちゃん(2)は生まれつき気管がなく、病院の集中治療室で口と肺を管でつないだ状態のまま育った。今年4月9日にイリノイ小児病院で、骨髄から採取した幹細胞を人工の骨組みに植え付けて作った気管の移植手術を受けた。

遺族によると、移植された気管に問題はなかったものの、肺の状態が悪化し続けたという。同病院の小児外科医は米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで、同時に手術した食道がうまく回復しなかったと語った。ハナちゃんは8月に3歳の誕生日を迎えるはずだった。

執刀医のスウェーデン・カロリンスカ研究所のパウロ・マキアリーニ博士はこれまでも世界各地で同様の手術を手掛けていて、ハナちゃんは6人目、最年少の患者。米国内では最初の手術例だった。患者自身の細胞のみを使うため、拒絶反応が起きないのが大きな利点とされる。こうした再生医療は、大人と比べて回復や成長が速い子どもに特に適している。

マキアリーニ博士の手術を受けた患者のうち、4人は順調に回復中。もう1人はがんを患う米ボルティモアの男性で、術後4カ月目に死亡した。同博士は今週ストックホルムで予定されている手術をはじめ、今後もこの治療法に取り組み続ける構えだ。

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