奈良公園の鹿9頭、ビニール袋食べて死ぬ 園内に大量のプラスチックごみ

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奈良公園の鹿の間で、捨てられたビニール袋を食べて死ぬ被害が広がっている/Joshua Mellin

奈良公園の鹿の間で、捨てられたビニール袋を食べて死ぬ被害が広がっている/Joshua Mellin

(CNN) 奈良公園でビニール袋を食べて死ぬ鹿が相次いでいる。愛護団体によると、これまでに死んだ9頭の胃の中からビニール袋が見つかった。

「奈良の鹿愛護会」によると、過去5カ月の間に奈良公園で死んだ鹿14頭のうち9頭は、ビニール袋の塊が胃の中に詰まっていた。同会は3月に、シカの胃から出てきたビニール袋の塊の写真をツイッターに掲載し、重さは3.2キロもあったと伝えていた。

蘆村好高事務局長によると、このうちの3頭はプラスチックを食べたことに起因する消化問題が直接の死因だった。

奈良公園に生息する1000頭以上の鹿は天然記念物に指定されている。公園では観光客に対し、鹿せんべい以外の餌を与えないよう呼びかけている。

鹿愛護会は、公園内にビニール袋を捨てないでほしいとも呼びかける。鹿が袋に残った食品の臭いをかいで食べてしまうこともあるためだ。蘆村さんによれば、公園内には複数の言語でビニール袋を捨てないよう呼びかける看板を設置しているが、それでもこの行為を防止できていないという。

同会が10日、8年ぶりに実施した公園の清掃キャンペーンでは、100人以上のボランティアが参加して、53キロのごみを回収した。このうち31.5キロがプラスチックごみだった。

回収したプラスチックごみの量は予想以上だったと蘆村さんは話し、清掃活動だけでは問題は解決できないと懸念。鹿を守るためには観光客がごみを捨てないことが重要だと訴えている。

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