政府が解読できない通信アプリは禁止を 英キャメロン首相

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
キャメロン首相は危機感を募らせている

キャメロン首相は危機感を募らせている

ニューヨーク(CNNMoney) キャメロン英首相はこのほど行った講演で、政府が内容を読むことのできない通信サービスは禁止すべきとの見解を示し、首相に再選されればそのための法案を提出すると表明した。

キャメロン首相は12日にイングランドのノッティンガムで講演し、「読むことのできない通信手段を我々は許容すべきなのか」と自問、「『許容してはならない』というのが私の答えだ」と言明した。

アップルの「iメッセージ」やマイクロソフトの「スカイプ」、フェイスブックの「WhatsApp」、グーグルの「ハングアウト」、スナップチャットといったアプリでは、ユーザーの通信内容が暗号化され、たとえ令状があったとしても大抵の場合、捜査当局が情報を入手することはできない。

5月の選挙で再選を目指すキャメロン首相は、もし再選された場合、インターネットサービスプロバイダーや携帯電話会社に対してユーザーのネット上での行動について政府にさらなる情報を提供するよう義務付ける法案を提出すると表明した。事業者が情報提供を拒んだ場合、そのサービスの提供は禁止される。

英国では電話については既に政府が発信地などの情報を入手できる状態にある。しかし国民の安全を守るためには「潜在的テロリストの通信を傍受できる法的枠組み」を整備する必要があるとキャメロン首相は強調。パリで新聞社などが襲撃された事件を引き合いに、「テロリストが互いに通信できる安全な空間を許してはならない」と力説した。

欧州では英国以外でも政府がインターネットサービスプロバイダーなどに対して顧客情報のさらなる開示を求めている。米国でもユーザーのスマートフォンの情報暗号化に踏み切ったアップルやグーグルに対し、捜査当局が苛立ちを募らせていた。

「Tech」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]