スマホで航空機ハイジャック可能、ハッカーが披露

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ヒューゴ・テソ氏 (C)HACK IN THE BOX SUMMIT

ヒューゴ・テソ氏 (C)HACK IN THE BOX SUMMIT

(CNN) ドイツのセキュリティー専門家が、スマートフォンのアプリを使って航空機を乗っ取れるツールを開発したとして、セキュリティー専門家の会議で航空機を遠隔操作するデモを披露した。

この研究はオランダのアムステルダムで開かれた会議で10日にヒューゴ・テソ氏が発表した。同氏は操縦士の免許も持つセキュリティー専門家。航空機のセキュリティーソフトに対するサイバー攻撃ツール「SIMON」を3年がかりで開発し、グーグルのOS「アンドロイド」を搭載したスマートフォンのアプリで操作できるようにした。

テソ氏は仮想環境でフライトシミュレーターを使い、航空機の飛行管理システムに無線信号を送って速度や高度、方向を変えさせるデモを行った。さらに操縦士の画面の表示を切り替えたり、操縦室の照明を落としたりすることもでき、様々な「ひどいこと」もできると説明。航空機に搭載されている現在のシステムはセキュリティー対策が不十分で、命令信号が正規のものなのかどうかを見分けることができないと同氏は言う。

同氏は発表後、米経済紙フォーブズの取材に対し、「このシステムを使えば、航空機の運航にかかわるほとんどすべてを改ざんできる」と話した。

ただしSIMONの開発に当たっては仮想環境での利用のみを想定し、実際の航空機に対しては通用しないように配慮したという。それでもセキュリティー情報サイトの「ヘルプ・ネットセキュリティ」は、「接続と通信手段、攻撃方法は、実世界を想定した場合とまったく同じだ」と指摘している。

テソ氏によれば、同氏が問題を指摘したシステムの開発企業は、懸念解消に前向きな姿勢を示したという。また、同氏は米国と欧州の航空安全当局にも接触したとしている。

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