なぜアップルは中国で愛されるのか

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中国の工場を視察する米アップルのティム・クックCEO(左から2番目)=アップル提供

中国の工場を視察する米アップルのティム・クックCEO(左から2番目)=アップル提供

大切な相手との利益関係を円滑にするための贈り物としても、iPhoneとiPadは物を言う。

上海の実業家はiPadが中国本土で発売される以前、香港で買ったiPadを少なくとも20台、車のトランクにストックしていると話していた。「政府当局者が最も喜ぶプレゼント」がこれだという。

アップル製品を持たなくてはいけないという社会的プレッシャーは、特に富裕層の間で大きい。中間層の消費者は、たとえ高級車や高級時計には手が届かなくても、iPhoneを見せびらかせば十分いける。アップル製品の製造を請け負う鴻海精密工業(フォックスコン)の悪評が立った時も、アップルの売り上げに大きな影響は出なかった。

今後もアップルにとって中国が重要な市場になるのは間違いない。

同国の通信大手3社の中で、アップルのiPhoneを扱っていないのは、約7億が加入する最大手の中国移動(チャイナモバイル)のみ。第3世代(3G)ネットワークに移行してもiPhoneが使えないという理由で、加入者の多くはいまだに第2世代(2G)ネットワークにとどまっている。うわさされている通り、同社がiPhoneの販売を開始すれば、アップルにとって大きな追い風になるだろう。

本稿は、中国の中欧国際工商学院マーケティング学部教授、ジョンウェン・チャン=蒋炯文=氏による特別寄稿です。

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