携帯電話の電磁波基準見直しを提言 米政府監査院

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(CNN) 米政府監査院(GAO)は8日にまとめた報告書で、携帯電話の電磁波について定めた基準の見直しを米連邦通信委員会(FCC)に提言した。同基準の制定から16年がたち、現在の調査結果やスマートフォンの普及を踏まえた改訂が必要になったと指摘している。

報告書では、国際標準に合わせて電磁波の許容量を現行の基準より最大で20%引き上げることを提言した。さらに、携帯電話をテストする際の手順も見直し、耳に当てる場合だけでなく、ポケットに入れたり手に持ったりするなど身体の近くで使う場合の電磁波放出についても考慮するよう求めた。携帯電話はポケットに入れて音楽を再生したり、手に持ってインターネットを使ったりするのが一般的になっている。

人体に吸収される電磁波のエネルギー量を示す比吸収率(SAR)について、1996年に制定された現行基準は、人体の任意の組織1グラムあたりの平均値(局所SAR)で1.6ワット毎キログラムと定めている。この基準は当時の厚生当局などの情報をもとに策定した。

その10年後に米国電子電気学会(IEEE)はSAR値を2.0とする勧告を出したが、米国では上限が据え置かれていた。これについてGAOは「米国の現行基準を維持すれば、メーカーのコストがかさんで設計に影響を及ぼし、性能や機能が制約されかねない」と指摘している。

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