香港不動産市場を悩ます「呪われた家」 価格を決めるのは誰?

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香港(CNN) 香港は不動産価格が世界でも最高水準にあるが、変死が発生したマンションの売値は、相場と比べて10~30%安くなるのは常識だ。死亡原因が自殺か他殺かなどによって影響の度合いは異なるが、現場のマンションは広東語で「凶宅」と呼ばれ、「呪われた家」として扱われる。

一方で、あまり知られていないのは、凶宅の住所を収集している秘密のデータベースが、香港のマンション価格を実質的に決定しているという事実だ。そして、問題なのは、管理も不十分で不完全な凶宅のデータベースが広く流布しているということだ。

不動産会社の営業幹部によれば、このようなデータベースは、建物のなかの何号室が凶宅なのかは特定しないため、高層マンションでは通常1棟全体が影響を受ける。一度データベースに登録されると抹消できないという問題点もあるという。

そして、住宅の過去の問題についての告知を義務付けた2004年の判決のために、5000社以上とされる香港の不動産業者には凶宅情報の収集が求められている。

この裁判は、マンション購入予定者が凶宅であることを知って01年に購入を取り止めたために提起された。判決では、不動産価格に影響を与えそうな事実については、不動産会社が通常知っておくべき情報も含め、購入者に告知する義務があるとされた。

さらに判決では、自殺か殺人が発生したマンションの価値は、25~30%下落すると判断された。

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