アンゴラで新種の霊長類発見、すでに絶滅の危機に直面

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鳴き声の特徴などから新種と判明したアンゴラショウガラゴ

鳴き声の特徴などから新種と判明したアンゴラショウガラゴ

(CNN) 英オックスフォード・ブルックス大学の研究チームがこのほど、アフリカ南西部のアンゴラで、小型のサルの仲間であるショウガラゴの新種を発見した。外見の特徴や鳴き声などから、既存の種ではないことが分かったという。ショウガラゴが属する霊長目には類人猿やヒトも含まれる。

新たに見つかったアンゴラショウガラゴは尾を除いた体長が15センチ前後と、リスと同等の大きさ。サハラ砂漠以南のアフリカ各地に分布する他のショウガラゴと比べ非常に大きいのが特徴だ。ただ生息地の森林の破壊に伴い、すでに絶滅の危機に瀕した状態だという。

オックスフォード・ブルックス大学で夜行性の霊長類を調査するチームは、その鳴き声からアンゴラショウガラゴが新種であることを突き止めた。大きく甲高い声で長く鳴いた後、ボリュームを落として短く声を出す鳴き方で、求愛や威嚇を行う。

人類学の名誉教授でサハラ砂漠以南での実地調査に40年以上携わっているサイモン・ビアダ―氏は「それぞれの種が特徴的な鳴き声のパターンを持っている。変わった鳴き声を耳にしたら、新たな種のものだと分かる」と説明する。

環境保護を目的とした国際的な非政府組織(NGO)、コンサベーション・インターナショナルのラッセル・ミッタ―マイヤー氏によれば、2000年以降のアフリカ大陸で霊長目の新種が見つかるのは今回のアンゴラショウガラゴで5度目。ショウガラゴの仲間に限れば2度目だという。加えて、これまで霊長目の調査がほとんど行われてこなかったアンゴラでの発見である点にも意義があるとしている。

アンゴラショウガラゴの生息する同国北西部の森林地帯は、人間の活動によりその存続が危ぶまれている。研究者らは今回の新種発見を機に、こうした自然環境に対する脅威にも人々の関心が向くことを望んでいる。

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