バンクシー作品が描かれた扉、警察が押収 ガザ

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バンクシー作品と知らず安売り 住民「返して」

(CNN) パレスチナ自治区ガザの警察は9日、落書き風の壁画で世界的に有名な英国のアーティスト、バンクシーの作品が描かれた鉄製の扉を押収したことを明らかにした。売却を巡って争いが持ち上がったことから押収したと説明している。

この扉の持ち主だったガザ在住のラベア・ダードゥナさんは、どれほどの価値があるか知らないまま、わずか175米ドル(約2万1000円)相当で売り払ったと主張して、ガザの裁判所に申し立てを起こした。

裁判所の判断が出るまで、扉はガザ南部のハーン・ユヌス警察が保管する。

ダードゥナさんは昨年夏のイスラエルとの衝突でガザの自宅を破壊された。唯一残った扉は6人の子どもを養うために売り払ったという。

この扉にはバンクシーが、右手で頭を抱えるギリシャの女神の姿を描いていた。しかしダードゥナさんはただの鉄の扉だと言われ、どれほどの価値があるかを知らないまま175米ドルで売却。相手の男にだまされたと訴えている。

バンクシーは2月にガザを訪れ、がれきの中に一連の作品を残して行った。その作品は数十万ドルの値が付くこともある。ひしゃげた鉄鋼の球で遊ぶ猫を描いたがれきを売って欲しいと持ち掛けられた別のガザ住民は、売却に応じなかったと話している。

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