サウジで初、女性有権者の登録始まる

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女性の選挙への関心を高める目的でパンフレットの配布も=21日、サウジ東部ダンマン

女性の選挙への関心を高める目的でパンフレットの配布も=21日、サウジ東部ダンマン

(CNN) サウジアラビアで初となる女性の有権者登録の手続きが22日に始まる。

地元メディアによると、今年12月に行われる地方議会選挙で、女性の投票と立候補が初めて認められる。女性の待遇をめぐる批判が強いサウジで、権利擁護に向けた前進の一歩となる。

サウジ国営テレビのエクバリヤの取材に応じた女性は、選挙について「女性にとって何か新しいもの」「女性は異なる意見と考えを持っているはず。本当にうれしい」と語った。

サウジ政府のウェブサイトによると、公式な有権者登録は8月22日に始まり、30日からは立候補者の登録も行われる。ただ、女性が参加できるのは地方レベルの選挙のみ。

12月の選挙は、故アブドラ前国王が2011年、女性に一定の政治参加の機会を与える命令を出して以来、女性がその権利を行使する初めての場となる。米国務省によると、アブドラ前国王は13年、国政レベルの国王助言機関である諮問評議会の少なくとも20%を女性とする命令を出していた。

ただ、これでは物足りないと改革を批判する声もある。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのアダム・クーグル氏は「女性が選挙に立候補し投票できるようになったのは進歩の兆し」と述べる一方、公の場への女性の全面的な受け入れには不十分としている。

サウジは依然として王政を維持する。米国務省によると、地方自治評議会の議席のうち選挙で選ばれるのは半数のみで、残りの半数はアブドラ前国王が選出していた。

サウジの国教はイスラム教スンニ派の教えを厳密に解釈しており、運転や就業が認められないなど、女性の自由にはさまざまな制約が課されている。

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