100人の遺灰を宇宙に散骨、スペースXのロケットで打ち上げ

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故人のイニシャルが書かれた、遺灰の入ったカプセル/Courtesy Elyisum Space

故人のイニシャルが書かれた、遺灰の入ったカプセル/Courtesy Elyisum Space

(CNN) 自分が死んだら遺骨は宇宙に散骨してほしい――。それは2016年11月、36歳で亡くなったジェームズ・エバリンさんが両親に言い残した最後の願いだった。その願いがかなおうとしている。

エバリンさんなど約100人の遺灰を乗せた米イリジアム・スペース社の追悼衛星が3日、スペースXのロケット「ファルコン9」に搭載され、カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地から打ち上げられる。

宇宙へ旅立つのは、元兵士や航空宇宙ファン、星空を見上げて故人をしのびたいと遺族が希望した人などの遺灰。遺族が約2500ドルの料金を支払った。

遺灰は直径10センチほどの正方形の衛星「キューブサット」に収められ、およそ4年間、地球の軌道を周回した後、地球に落下する。遺族はアプリを使ってこの宇宙船の様子をリアルタイムで追跡できる。

母親によると、エバリンさんはミサイルやロケットが大好きで、写真撮影の趣味も持ち、よくバンデンバーグ空軍基地へ出かけてロケット打ち上げの写真を撮影していたという。

死後1カ月ほどしてイリジアム・スペースのことを知り、宇宙への打ち上げを申し込んだ。エバリンさんの遺灰は、イニシャルの「JME」を刻んだ小さなカプセルに収められる。

両親は息子に宛てたメッセージに、「地球でのあなたは地上に降りたワシでした。今は天国で空高く舞っていますように」と記した。

今回の打ち上げは、スペースフライト社が組織した「ライドシェア・ミッション」の一環となる。同社は学校や民間企業、政府機関、国際組織などの顧客と契約して、34団体の小型衛星64基をロケットに搭載する。

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