患者の半数はインスリン行き渡らず、2030年の糖尿病予測

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2030年には2型糖尿病患者の半数がインスリンを入手できなくなるという/SAJJAD HUSSAIN/AFP/Getty Images

2030年には2型糖尿病患者の半数がインスリンを入手できなくなるという/SAJJAD HUSSAIN/AFP/Getty Images

(CNN) 世界で糖尿病患者が増え続ける中、体調管理のために必要なインスリンの供給が需要に追いつかなくなり、2030年には患者の半数がインスリンを入手できなくなる可能性があるという研究結果が、21日の医学誌ランセットに発表された。

インスリン投与を必要とする2型糖尿病の成人患者は2030年までに7900万人に達する見通し。もし現在のままの状況が続けば、必要量のインスリンを入手できる患者はその半数にとどまると予想されている。

この研究は米スタンフォード大学の研究チームが発表した。特にアフリカやアジア、オセアニア地域では大きな影響が出ると予想。この問題を克服するための取り組みにもっと力を入れる必要があると指摘している。

研究チームは国際糖尿病連合の統計などをもとに、2018~30年にかけての221カ国の2型糖尿病患者の数を予測。高齢化や都市化、食生活や運動量の変化によって、患者数は2018年の4億600万人から、30年には5億1100万人に増えると予測した。このうち米国の患者は世界で3番目に多い3200万人を占める。

2030年の患者5億1100万人のうち、7900万人はインスリン投与が必要になり、インスリンの需要は20%増える見通し。しかし現状のままではインスリンを入手できる患者は3800万人にとどまる。

インスリン治療は高額で、現在の市場はメーカー3社の独占状態にあると研究チームは指摘。「政府がインスリンを入手しやすくするための取り組みに着手しなければ、最善とは程遠い状態が続く」と警告している。

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