ペンギンのひなが大量餓死、残ったのは2羽 南極の営巣地

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(CNN) 南極大陸の「アデリーランド」と呼ばれる地域で、ペンギンのひなが大量に餓死し、生き残っているのはわずか2羽の営巣地があることが14日までに分かった。ここではアデリーペンギンのつがい1万8000組以上が生息している。

世界自然保護基金(WWF)によれば、営巣地の周辺に季節外れの大量の海氷が出現したことを受け、大人のペンギンは食料を探すため通常よりも遠くまで移動することを余儀なくされていた。

WWFの極地プログラム責任者であるロッド・ダウニー氏は、「今回の衝撃的な事態は多くの人がペンギンに関して抱いているであろうイメージと大きく異なる」「ペンギンのひなの死骸がアデリーランドの海岸に散乱している状態だ」と述べた。

ダウニー氏によれば、今回の壊滅的な事態の影響はこの営巣地のみに限定されている。南極地方は今後温暖化が進むと予想されており、長期的には別の課題が生じる可能性もあるという。

この営巣地が繁殖期に大きな打撃を被ったのは近年で2度目。4年前には、降雨の後に突然の寒波が襲来したことを受け、ペンギンのひなが凍死で全滅する事態も起きていた。

アデリーペンギンはオキアミを主食としていて、専門家からは周辺海域を漁場として開放するとペンギンの生息を脅かすとの懸念の声も出ている。来週にはオーストラリア・タスマニア州ホバートで、環境団体や当局者が新たな海上の保護区域の設定を検討する会議が開かれる。

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