地球外生命の可能性、木星と土星の衛星が有力に NASA

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衛星の地表、氷の下の海水に生命の鍵

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は13日、木星の衛星エウロパと土星の衛星エンケラドスについて、地球外生命が存在できる可能性が特に大きいことを裏付ける新たな証拠が見つかったと発表した。特にエンケラドスは、生命に欠かせない要素がほぼ全てそろっているという。

エンケラドスでは土星探査機カッシーニの巨大分光計を使って、氷に覆われた地表の「タイガーストライプ」と呼ばれる亀裂から噴き出す水を分析。その結果、豊富な水素分子が検出された。

エンケラドスは土星の6番目に大きい衛星で、氷の下に海が存在する。水素はその海と岩盤の間の熱水反応によって発生していると研究チームは推定。その場合、海中で化学物質のメタンが発生している可能性もあるとした。

研究者はこうした環境について、「地球の海も、生命に満ちあふれた非常に重要な場所であり、恐らく生命が最初に生まれた場所の1つだった」と指摘。太陽系の中でもエンケラドスは特に、生命が存在できる条件が整っている可能性が高くなったと解説している。

一方、エウロパでは、地表の最も温暖な場所から水が噴き出す様子がハッブル宇宙望遠鏡で観測された。エウロパの氷の下にある海は、地球の2倍の海水をたたえている。この場所で水が噴き出す現象が観測されたのは今回が2度目だという。

生命が存在するためには、液体の水やエネルギー源のほか、炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、リンなどの化学物質が欠かせない。

エウロパとエンケラドスはいずれも、海中にそうした成分が存在していることから、太陽系の中では生命が見つかる可能性が最も高いと研究チームは推測している。

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