糖尿病と気候変動に相関関係か、気温とともに発症率も上昇

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糖尿病と気候変動との相関関係を示唆する研究結果が発表された

糖尿病と気候変動との相関関係を示唆する研究結果が発表された

(CNN) 気候変動は災害や感染症の流行、食料不足などを通して人々の健康に影響を及ぼすが、さらに糖尿病の発症とも関係があるとの研究結果が、このほど新たに報告された。

オランダ・ライデン大学の専門家が率いる研究チームが、20日発行の英医学専門誌に発表した。同専門家は「影響の大きさに驚いた」と話している。

米国では現在、3人に1人が「2型糖尿病」にかかるといわれている。チームは米疾病対策センター(CDC)の報告を基に、1996年から2009年にかけて全米で発生した2型糖尿病のデータを分析。また米海洋大気局(NOAA)から、州ごとの気温の中央値を入手した。

さらに世界保健機関(WHO)のデータベースから、世界の人々の空腹時血糖値や肥満に関する情報も集めた。空腹時血糖値が高い人は、糖尿病の疑いが濃いと判断される。

その結果、米国ではこの期間、屋外の年間気温が摂氏1度上がるごとに、糖尿病の発生率が4%前後高くなっていたことが分かった。世界でも気温1度ごとに、糖尿病予備軍とされる「耐糖能異常」が0.17%増えていたという。

同チームでは「我々の知る限り、米国内と世界で屋外の気温と糖尿病、耐糖能異常の関係を調べた研究はこれが初めて」と指摘する。

ただし気温と糖尿病に相関関係が見つかったとは言っても、因果関係が確認されたわけではない。

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