日本発の寄生虫、アラスカ産のサケから発見 米CDC

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アラスカ産のサケの体内から日本の寄生虫が見つかった

アラスカ産のサケの体内から日本の寄生虫が見つかった

(CNN) 日本などアジア産のサケやマスに寄生する「日本海裂頭条虫」が、アラスカで水揚げされたサケから見つかった。米疾病対策センター(CDC)が11日、感染症の専門誌に発表した調査報告で明らかにした。

この報告を受けて研究チームでは、北米でも太平洋沿岸で水揚げされたサケは日本海裂頭条虫に感染している恐れがあると警告している。

日本海裂頭条虫は1986年に発見された寄生虫で、日本近海やロシア東部沖で水揚げされたサケから見つかっており、これまで確認された症例は大部分が日本、韓国、ロシアの太平洋沿岸地域に集中している。

しかし研究チームが2013年にアラスカ産のサケ64匹を調べた結果、体長8~15ミリの幼虫が見つかり、遺伝子配列解析で日本海裂頭条虫と確認された。

太平洋産の魚類のうち、日本海裂頭条虫の寄生が確認されているのはシロザケ、マス、カラフトマス、ベニザケの4種類。こうしたサケやマスは生のまま世界各国に輸出され、飲食店などで使われていることから、中国から欧州、ニュージーランド、米国に至るまで、どこの国でも感染する恐れがある。

専門家によれば、日本海裂頭条虫などの条虫に感染しても、大抵は症状が出ないか、軽い腹痛や軟便などの症状で済む。まれに重症化すると腸閉塞や胆管の炎症を引き起こすこともあるという。

サケを63度ほどの温度で4~5分調理するか、特定の条件下で凍らせれば寄生虫や幼虫は死ぬと専門家は解説している。

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