ホッキョクグマ脅かす海氷縮小、「密着カメラ」で影響観察 米

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ホッキョクグマの「目線」を体験

(CNN) 北極圏の急激な気温上昇で海氷や雪が減り続ければ、ホッキョクグマの生存は難しくなる――。米内務省の魚類野生生物局(FWS)がこのほど発表した新たな報告書で、強い警告を発している。

北極圏では地球上の他地域の2倍の速さで気温が上昇している。FWSによると、氷の上でえさを捕まえるホッキョクグマにとって、温暖化は最大の脅威だ。

FWSは「(気温を)大幅に下げない限りホッキョクグマが戻ってくる見込みはない」と指摘し、絶滅の危機は避けられないとの見方を示唆した。

米地質調査所(USGS)は最近、ホッキョクグマが海氷の縮小でどんな影響を受けているかを把握しようと、雌の成体にカメラを取り付けた。クマの視点で見た北極海の日常を撮影することで、摂食行動などに変化が起きているかどうかを調べることができる。

その映像には、クマにとって海氷がいかに重要かが表れていた。

ホッキョクグマはアザラシが海氷の割れ目から顔を出したところを狙ってえさにする。世界自然保護基金(WWF)の英国支部でホッキョクグマの保護に取り組むロッド・ダウニー氏がCNNに語ったところによると、ホッキョクグマがつがいになる相手を求めて移動する際などにも、海氷は不可欠だという。

空腹を抱えたクマが村落などに入り込み、人間と遭遇するケースが増えている。通学中の子どもが襲われる恐れもある。

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