どう猛なアリ「クレージーアント」、米南部の生態系破壊も

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クレージーアント=JOE A. MACGOWN/MISSISSIPPI ENTOMOLOGICAL MUSEUM提供

クレージーアント=JOE A. MACGOWN/MISSISSIPPI ENTOMOLOGICAL MUSEUM提供

(CNN) 南米などに分布する「クレージーアント」と呼ばれるどう猛なアリが米テキサス州などで繁殖し、在来種を脅かしているという。テキサス大学の研究チームは、このアリのために米南部の生態系が崩れる恐れがあると警告している。

研究チームによると、クレージーアントはアルゼンチンやブラジルなどに分布するアリで、米国では2002年にテキサス州ヒューストンで初めて確認された。以後、同州でそれまで繁殖していたヒアリのコロニーを駆逐し、餌を食い荒らして在来種の生存を脅かすなどして、生態系への影響が懸念されている。

人間にとっても、住宅の壁に巣を作ったり、室内をはい回ったり、庭の植物を荒らしたりするなど非常に厄介な存在で、駆除には多額がかかるという。

クレージーアントに駆逐されているヒアリは、人を噛むこともあるためこれまで嫌われる存在だった。しかしクレージーアントに比べれば、「ヒアリの方がはるかに穏やかだ。庭に生息して土を盛り上げるだけで、人がその土を踏まない限り、関わってはこない」と研究者は話す。

クレージーアントはテキサス州やフロリダ州など温暖で湿度の高い気候を好む。いったん侵入した地では瞬く間に繁殖するが、産卵するアリは飛ぶことができないため、人間などに付いて移動し、侵食地を広げているという。

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