中国製監視機器を米国製と偽り政府に納入、米企業を摘発

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アベンチュラ・テクノロジーズ社の捜索を行うFBI捜査員/WABC

アベンチュラ・テクノロジーズ社の捜索を行うFBI捜査員/WABC

(CNN) 米連邦検察当局は10日までに、米国製と偽った中国製の監視カメラなどを米政府に長年売っていた米ニューヨーク州の企業の創業者ら計7人を訴追したと発表した。

この企業は同州ロングアイランドのコマックに拠点がある「アベンチュラ・テクノロジーズ」。容疑罪名は詐欺の謀議、違法な輸入やマネーロンダリング(資金洗浄)など。訴追されたのは創業者やその妻を含む同社の社員や元社員。

米国の国家安全保障を直接的に損ねた違反行為は13年以上続き、創業者らは財を成していたと非難。政府などとの契約で2010年11月以降、8800万ドルの支払いを受けていたという。

同州東部地区担当の検察当局者によると、米国製と偽って売っていた監視用機器は陸軍や空軍の基地、海軍施設やエネルギー省関連施設に加え、空母にも導入されていた。

裁判所文書は、同社の違反行為はサイバー上の安全対策に深刻なリスクをもたらしたと説明。同社経由で採用したソフトウエアは脆弱(ぜいじゃく)性が指摘され、ネットワークや慎重な処理が必要なデータへの不正侵入が発生する恐れがあるとした。

検察当局者は、中国製のソフトウエアを持つ中国製のカメラが機微な配慮を要する米軍基地などで利用された場合、国家の安全保障対策に大きな懸念を生じさせると指摘した。

ただ、刑事訴状では中国政府の関与の疑いなどについて言及はなかった。

検察当局によると、同社は米政府に対し女性が保有する小規模経営の企業と名乗り、この種の企業に配慮する政府契約の獲得を図っていた。創業者の妻は最高経営責任者(CEO)などと紹介されていたが、実際には業務遂行での役割はほとんどなかった。

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