経済苦境のベネズエラ、外貨準備がデフォルトの危険水準に

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ベネズエラの最高裁が、過半数を野党で占める議会に対し権限の剥奪を決めた

ベネズエラの最高裁が、過半数を野党で占める議会に対し権限の剥奪を決めた

ニューヨーク(CNNMoney) 深刻な経済危機に襲われる南米ベネズエラの中央銀行は2日までに、同国の現在の外貨準備高は約105億米ドル(約1兆1970億円)にさらに落ち込んでいることを明らかにした。

最新データに基づく報告で、同国が年内に支払いを迫られる債務は約72億ドルとなっている。2011年時点での外貨準備高は約300億ドル、15年は200億ドルだった。外貨準備の完全な払底も否定出来ない局面になっているが、その具体的な時期についての見通しは困難となっている。

野村ホールディングスで中南米諸国の歳入問題担当の責任者は「原油価格が低迷し、外貨準備高がゼロになった場合、デフォルト(債務不履行)の到来が時間の問題になる」と警告した。

ベネズエラが最近公表した16年の財務報告書によると、残る外貨準備高105億米ドルのうち約77億ドル分は金(きん)で保有。過去1年の間には債務支払いに充てるため金をスイスに送る換金の緊急手段も強いられていた。

ベネズエラの経済苦境は、政府による大規模な支出超過、地元通貨の暴落、インフラ基盤管理の不手際や汚職のまん延などが原因とされる。国際通貨基金(IMF)によると、同国の物価上昇率は今年は1660%増、来年は2880%増の超高率に達する見通し。

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