ISISの資金繰り悪化、戦費の調達にも影響

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ISISは警備が手薄なリビア沿岸部などで勢力拡大を狙う

ISISは警備が手薄なリビア沿岸部などで勢力拡大を狙う

資金源のほぼ半分を占めていた課税収入は昨年夏に比べて23%減少。このため住民から搾取する新たな手段を見付けようと躍起になっている。

これまでに分かっているISISの税金は所得税10%、事業税15%、売上税2%、銀行からの現金引き出し手数料5%。キリスト教徒は身の安全を保証するための保険料も支払わされる。

これに加えて衛星放送受信アンテナ修理の手数料や、コーランに関する質問に答えられなかった場合の罰金などが科されるようになったといい、IHSの専門家は「同組織の資金繰りが厳しくなったことをうかがわせる」と指摘する。

ISISの石油ビジネスも米軍率いる有志連合の空爆で陰りが見える。原油の売り上げは昨年比26%減となり、1日当たりの産出量は昨年夏の3万3000バレルから2万1000バレルに減った。原油収入はISISの資金源の42%を占める。石油施設やガス施設の運営や修理を担う技術者の採用にも苦慮している。

「ISISが多大な資源をつぎ込んでリビアなどで勢力の拡大を図っている理由もこれで説明がつく」と専門家は解説する。特に警備が手薄なリビアの沿岸部を狙い、新たな資金源として麻薬に目を付けているという。

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