座りたい時にだけ現れる椅子、ウエアラブルチェア

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生産ラインで働く作業員が主なターゲットだが、日常生活のさまざまな場面で有効利用が可能だ

生産ラインで働く作業員が主なターゲットだが、日常生活のさまざまな場面で有効利用が可能だ

「使用者は脚の筋肉を休ませられるだけでなく、最適な姿勢を維持できる」と語るのは、ヌーニーの共同創業者兼最高技術責任者(CTO)、ブライアン・アナスティシアデス氏だ。

「しかも背筋を真っすぐに保てるので、好ましくない姿勢の発生を抑えられる」(同氏)

このチェアレスチェアへの関心が高まっており、ドイツでは今年9月にBMW、また年末にはアウディが生産ラインで試験的な製造を開始する予定だ。

一日中座りっぱなしというのは極めて健康に悪く、寿命を縮めるが、立ちっぱなしの作業もさまざまな問題を引き起こす。肉体的緊張、反復動作、悪い姿勢は、筋骨格系障害(MSD)の原因となりうる。この筋骨格障害は、労働期間の損失につながる負傷や病気の主な原因の1つだ。

チェアレスチェアはこの問題を解消する革新的な手段といえるが、問題はその付け心地だ。このチェアのフレームはアルミと炭素繊維ででており、総重量はわずか2キロと軽い。そのため装着時も重すぎて負担になることはなく、また運動の妨げになることもほとんどない。また将来、このチェアにユーザーの意図を推測できるスマートモーターを取り付ければ、使用者がボタンを押さなくても最適な姿勢を取れるようになるかもしれない。

また、このチェアは日常生活のさまざまな場面で活用可能だとグヌラ氏は語る。

「例えば満員の通勤電車に乗っている時でも、これがあれば通勤がはるかに楽になる。さらに小売店の店員、果物を摘む農家の人々、手術中の外科医などの利用を想定している。そのような場所では本物のいすの設置が難しいので、このチェアレスチェアが大いに役立つだろう」(グヌラ氏)

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