英国CEO、一般従業員の年俸分を「2.5日」で稼ぐ

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ロンドン(CNNMoney) ロンドンのシンクタンクは8日、同国のFTSE100に上場する主要企業の最高経営責任者(CEO)などトップの年俸は平均430万ポンド(約7億4390万円)に達するとの調査報告書を公表した。これに対し、一般的な従業員の年俸は2万6500ポンド。

1日12時間働くCEOらは、わずか2.5日で大多数の一般従業員の年俸を稼いでいる計算にもなると指摘した。

欧州諸国では現在、記録的な失業率や昇給凍結などへの不満が高じており、今回の報告書は新たな論議を呼びそう。同シンクタンク「ハイペイ・センター」によると、英国では金融危機後、インフレ率に見合う収入の増加率の確保が困難になっている。半面、企業トップの収入は過去10年で74%膨れた。

一部の欧州諸国では今月、銀行経営者のボーナスに上限を設ける動きが表面化。株主の承認を条件に、ボーナスの最大額を年俸もしくはその倍増の額に限定する内容となっている。

ただ、英国政府は人材の流出や欧州の金融センターとしてのロンドンの地位の腐食を懸念し、この動きに否定的な姿勢を見せている。スイスでも昨年末の国民投票で、経済活動に支障を与えかねないとして企業の最高幹部の報酬上限の設定を否決した。

一方、フランスは年間100万ユーロ(約1億4300万円)超の給料を支払っている企業に75%の税を課す法案が提出され、国内論争を招いている。

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