ボーイング、ジャガイモを乗客に見立てて大実験 無線通信の安全性検証で

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乗客に見立てられたジャガイモ=ボーイング提供

乗客に見立てられたジャガイモ=ボーイング提供

ワシントン(CNN) 米航空機大手のボーイングは19日、機内無線通信サービスの安全性を検証するための画期的な実験方法を確立したと発表した。突破口を開いたのは、乗客に見立てた9トンあまりのジャガイモだった。

実験では、電子信号に対するジャガイモの反応が、人体の反応と似ていることに着目。使わなくなった機体の座席にジャガイモを積み上げて反応を調べ、得られたデータの精度を人間を使った実験で確認した。

この方法の確立により、何百人もの人間を動員する必要がなくなり、無線信号のテストにかかる時間はこれまでの2週間から10時間に短縮されるという。

ボーイング広報によると、ジャガイモを使った実験の結果は、無線信号の強度を問わず、極めて正確だという。この方法を使えば、信号を強くした場合に通信システムや航行システムの安全性に影響が出ないかどうかを検証したり、信号を弱くしても機内に行き渡って快適に利用してもらえるかどうかを検証したりできる。

米国では機内無線LAN接続が普及する一方、米連邦通信委員会(FCC)などの規定により、携帯電話の使用は計器に干渉する恐れがあるとして禁止されている。一方、ボーイングなどが提供する受信装置を使って携帯電話の使用を認めている国もある。

ボーイングによれば、今回の実験方法は無線LANだけでなくあらゆる信号の実験に応用できる。実験に使ったジャガイモは、フードバンクに寄付したという。

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