ソフトバンク、米スプリントを救済か スプリントが交渉確認

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ニューヨーク(CNNMoney) 米携帯電話3位のスプリント・ネクステルは11日、株式の少なくとも一部をソフトバンクに売却する方向で交渉を行っていることを確認した。業界では、7年間に及んだスプリントの悪夢がこれで終わるかもしれないとの観測が高まっている。

スプリントは2005年にネクステルと合併したが、競合する大手のベライゾンおよびAT&Tとの間で苦戦を強いられてきた。出遅れた第4世代携帯電話(4G)やLTEへの投資で赤字が膨らみ、顧客の流出も続く。10月初旬にはTモバイルUSAとメトロPCSが経営統合に向けた協議に入り、競争がさらに激化する様相を見せていた。

先週はスプリントがTモバイルに対抗してメトロPCSの買収提案を検討していると報じられ、株価が上昇する局面もあった。しかし今回、ソフトバンクが「資金潤沢なホワイトナイト」的存在として突然現れ、スプリントの新たな救済策を示した格好だ。

このニュースが報じられたことを受け、スプリントの株価は11日の米株式市場で19%上昇した。

通信分野を専門とするアナリスト、ジェフ・ケーガン氏は「もしソフトバンクがスプリント・ネクステルを買収したとしても、うまくいくと決まったわけではない」「しかし、もし同社が米国市場のことを理解できれば、うまくいくチャンスはある」と予想する。

交渉中の買収条件などは公表されておらず、ソフトバンクはコメントを避けている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、ソフトバンクがスプリントの過半数株を130億ドル(約1兆円)で取得する方向だと報じた。

米規制当局は昨年、AT&TによるTモバイルの買収案について、全国規模の無線通信業者が4社から3社に減るとの理由で反対した。だが今回の買収案は、成立すれば米市場で4社が競争を続けることにつながるため、規制当局も承認するとの見方が広がっている。

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